冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します 漫画
【漫画感想】『冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します!』11巻を読んだら、まさかの最終回だった話
コツコツと読み進めてきた大好きな作品、
『冒険者をクビになったので、錬金術師として出直します!』。
先日、ついに最新刊である11巻を読んでみたのですが…。
読み終えて、僕の口からこぼれた言葉は、ただ一つでした。
「まさか最終回とは!」
そうなんです。この11巻で、クラフトたちの物語が完結したんです。
いや、表紙絵でなんとなく察したんですけどね。
寂しい気持ちもありつつ、それ以上に、
この作品らしい、本当に素晴らしい大団円に、今は温かい余韻で胸がいっぱいです。
今日は、その感動をシェアさせてください。
“作って生きる”物語の、穏やかで芯の強い大団円
まず、ネタバレなしの感想から。
最終巻と聞くと、ド派手な最終決戦を想像するかもしれませんが、
この作品は違いました。
もちろん決戦はあるのですが、その爽快感よりも、
シリーズを通して描かれてきた「“作って生きる”という核」を、
静かな温度で、丁寧に回収していくような終幕だったんです。
主人公クラフトが、一つ一つの素材と向き合い、工程を重ねて道具を作り上げていく。その歩みそのものが物語なんだと、改めて感じさせてくれるような、
本当に余韻たっぷりの最終巻でした。
ここが良かった!最終巻で光る“らしさ”
特に僕が「この作品らしいな」と感じて、グッときたポイントがいくつかあります。
- ヒュドラ戦のさばき方
- 最後の強敵との戦いは、力押しではありませんでした。
これまでクラフトが積み重ねてきた準備と、仲間との連携が勝敗を決める。
個の力ではなく、チームで最適解を導き出す姿は、まさにこの物語の真骨頂でした。
- 最後の強敵との戦いは、力押しではありませんでした。
- ザイードとヴァンの物語
- これまで別々に描かれてきた二人の物語が、この最終巻で一本の線として繋がります。
彼らの人物像の輪郭が、ここでグッと濃くなって、物語に深みを与えてくれました。
- これまで別々に描かれてきた二人の物語が、この最終巻で一本の線として繋がります。
- ラストの式典パート
- 戦いが終わった後のエピローグは、頑張ってきた彼らにとってのご褒美回であると同時に、自分たちの「居場所」を再確認するような、本当に後味がやさしい時間でした。
“想像の余地”を残す、優しい語り口
もちろん、気になった点がなかったわけではありません。
終盤の説明はかなり丁寧だったので、
駆け抜けるようなカタルシスを求める方にとっては、
もう少し余白が欲しいと感じるかもしれません。
また、登場人物たちの心情について、
もう一歩踏み込んだ描写を読んでみたい、と感じる場面もありました。
でも、これもまた、あえて“想像の余地”として、
読者に委ねてくれているのかもしれないな、と今は感じています。
これから読む人へ
最後に、これから最終巻を読む方へ、ちょっとしたメモです。
- 11巻で物語は完結します。
- 電子版は、一部のストアでデジタル特典(イラスト)が付くことがあるようです。
購入前にチェックしてみてください。 - 10巻から11巻は、間をあけずに一気に読むのがおすすめです!
伏線や人物関係の解像度がグッと上がりますよ。
まとめ:これ以上ない“らしい”幕引き
クラフトの物語は、派手な成り上がりではなく、
“積み上げの勝利”という形で締めくくられました。
最終ページを閉じた今も、工房の工具の音や、素材の匂いが、
まだ耳と鼻の奥に残っているような気がします。
「まさか最終回とは!」…と、読み終えた直後は本当に驚きましたが、
読み返せば読み返すほど、これ以上ない、
この作品“らしい”最高の幕引きだったと思います。
素晴らしい物語をありがとうございました!
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